電子EDM探索実験ACME IIIに用いている、その場標的交換可能な新型バッファガス冷却ThO分子源の論文が、アメリカ物理学会の新しいオープンジャーナルAPS Open Scienceに掲載されました!
Zhen Han et al., "Cryogenic buffer gas beam source with in situ ablation target replacement", APS Open Science 1, 000016 (2026).
https://journals.aps.org/apsos/abstract/10.1103/3qhm-yr7d
本論文では、電子の電気双極子モーメント探索実験 ACME III で用いる、低温・低速のThO分子ビーム源の設計と性能を報告しています。特に、真空や低温環境を保ったままレーザーアブレーション用ターゲットを交換できるロードロック機構を導入した点が特徴です。従来はターゲット劣化により分子生成量が低下し、交換には装置の昇温や再冷却が必要でしたが、本機構により連続運転中でも安定したビーム生成が可能になりました。約2週間ごとのターゲット交換により、長期的な分子収量を約40%向上できることを示しました。